【概要】
中華航空(チャイナエアライン)の契約制日本人客室乗務員は、契約3年間の成績によりそれ以降の更新が行われ、4回目の更新時に正社員に切り替わるシステムでした。この為、本来であれば今年4回目の契約更新後、正社員になる予定でした。ところが、チャイナエアはコロナ禍を理由に、日本人CAを4年の契約で雇止めしてきたのです。
現在、36名がJCUに加盟し、職場復帰をめざすため頑張っています。皆さまのご支援をお願いいたします。
以下に当事者の思いを掲載させて頂きます。
【組合員の会社への訴え】
コロナ休業中の条件が言い渡されたときは、今後の生活のことを考えると不安で仕方ありませんでした。
会社やEMのコロナを乗り越えるために皆で頑張ろう、という言葉を私たちは信じてきました。コロナ渦であっても周りの人たちは、当たり前のように働き、日常を過ごしていますが、私たちは自分の生活費すらも稼げず、世間から取り残されたまま、どんなに辛くても1年間ずっと耐えてきました。不安な気持ちで過ごしてきた期間に、会社からは私たちに寄り添う言葉や説明はありませんでした。最後にたった1件のPDFで雇い止めを通知されただけでした。
苦しくても耐えてきた休業期間と、チャイナエアラインで働いてきた4年間の結果が、一方的な雇い止めでした。会社は雇い止めではない他の選択肢を、私たちに提示することはできなかったのでしょうか。副業もすることができず、ただ耐えて待つことしかできなかった私たちが、この1年で失ったものは非常に多く、その失ったものを取り戻すことはできません。会社は私たちの4年間と生活、人生をあまりにも軽んじていませんか?自分や自分の家族が同じ扱いを受けたらどう感じますか?私たちは必要なときにだけ働いて、必要でなくなったら簡単に捨てられるモノではありません。台湾人や正社員と同じように、生活や人生がある一人の人間です。
会社は次のように発信しています。「チャイナエアラインのブランドメッセージ『一人ひとりとの出会いを大切にし、お客様を重視します』これは、まさに今日の当社の姿勢を体現していて、従業員一人ひとりを大切にすることはお客様を大切にするということです」会社はこのメッセージに矛盾する行動をしていませんか?会社には、私たちを一人の人間として向き合って誠実に対応してほしかったし、そうしていれば今回の雇い止めという決断は下さなかったと思います。
台湾の総統蔡英文氏は先日、「台湾と日本はいつまでも固く結ばれている隣人であると世界に伝えたい」と話していました。職場でも日本人クルーと台湾人クルーはお互いを尊重し合い、どんなときも助け合ってきました。私たちも台湾を代表する会社であるチャイナエアラインが私たちを見捨てるはずがないと信じていたため、本当に残念で悲しい気持ちです。
今回の雇い止めは会社の経営合理化や事業縮小などが理由であったとしても、私たちが雇用継続される条件と、私たちの一人ひとりが持つ想いが、その理由よりもずっと勝るものであると思います。仕方ないという言葉で済ませないでください。今後も日本と台湾の良い関係を築いて日本でのビジネスを大切にしたいと思うのなら、世間や全社員に、社員を大切にしている、と示せるような誠意のある対応を求めます。
2021年2月
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